転生したけど捨てられそうなので、兄妹で楽しく生きることにします~超チートな家出兄妹は辺境で幸せ家族ができました~
 なんでも、ティリスとロスティは幼い頃から家にある魔道具の修理をしていたそうだ。親戚であるゼバルとクヴァール兄弟の家の魔道具も彼女達が引き受けていたという。

「魔道具の専門家を呼べるならいいが、アーゲルの魔術について知られるのも得策じゃないだろ。あの商人の口を塞ぐわけにもいかないから、どこまで秘密にしておけるかはわからんけどな」
「ああ、あの男だな。モルヴァーリード伯爵家にも出入りしているということは、部下の調べでわかっている」

 ジョイもラーヴァルも商人の扱いに苦慮しているようだ。
 アーゲルもユリアも人前に出ることはほとんどなかったから、あの商人と顔を合わせる機会はなかった。あの商人が、モルヴァーリード家とも取引していると知っていたら、さっさと隠れていたのに。

「ま、お前達はもううちの子だけどなー」

 ジョイに頭をぐりぐりと撫で回されるのは、悪い気はしない。きっと、ジョイもそれをわかっているのだろう。
 先日、ふたりは正式に辺境伯家の養子になった。養子になった以上、伯爵家がふたりを取り戻すのは難しいが、辺境伯家で有用であるという証明もしておきたい。

< 213 / 270 >

この作品をシェア

pagetop