転生したけど捨てられそうなので、兄妹で楽しく生きることにします~超チートな家出兄妹は辺境で幸せ家族ができました~
(……獲物を追う訓練って!)
獲物を追うどころか、魔物に殺されそうになっていたくせに。
フォークを握る手にぎゅっと力がこもる。
「……ユリア」
ぎりぎりと歯を食いしばっていたら、そっと膝に手が乗せられた。穏やかな目をしたアーゲルが、首を横に振っている。
彼を見たとたん、ユリアの心は落ち着きを取り戻した。
そうだ、ユリアにとって大切なのはこの人だけだった。
夕食を終えたあと、アーゲルは珍しくユリアを自室へと誘った。あとは身体を拭いて寝るだけなので、ユリアもおとなしくアーゲルについていく。
彼の部屋も、ユリアの部屋同様に殺風景だった。窓を開けてあるから、涼しい夜風が部屋の中を通り抜けていく。
その風に身を預けることで、食事の席でのかっかとしていた気分が落ち着きを取り戻していくみたいだった。
「……にいちゃ」
「また、魔物を用意するって言ってたね」
並んで床に座り、ベッドに背中を預けるようにする。アーゲルの口から出てくるのは、ため息だった。
「それなら、もう遠慮する必要はないかな」
「遠慮?」
「ほら、この家の僕達の扱い」
「あー」
獲物を追うどころか、魔物に殺されそうになっていたくせに。
フォークを握る手にぎゅっと力がこもる。
「……ユリア」
ぎりぎりと歯を食いしばっていたら、そっと膝に手が乗せられた。穏やかな目をしたアーゲルが、首を横に振っている。
彼を見たとたん、ユリアの心は落ち着きを取り戻した。
そうだ、ユリアにとって大切なのはこの人だけだった。
夕食を終えたあと、アーゲルは珍しくユリアを自室へと誘った。あとは身体を拭いて寝るだけなので、ユリアもおとなしくアーゲルについていく。
彼の部屋も、ユリアの部屋同様に殺風景だった。窓を開けてあるから、涼しい夜風が部屋の中を通り抜けていく。
その風に身を預けることで、食事の席でのかっかとしていた気分が落ち着きを取り戻していくみたいだった。
「……にいちゃ」
「また、魔物を用意するって言ってたね」
並んで床に座り、ベッドに背中を預けるようにする。アーゲルの口から出てくるのは、ため息だった。
「それなら、もう遠慮する必要はないかな」
「遠慮?」
「ほら、この家の僕達の扱い」
「あー」