転生したけど捨てられそうなので、兄妹で楽しく生きることにします~超チートな家出兄妹は辺境で幸せ家族ができました~
「これを食べたら、今日は早く寝ようね。明日は、日の出と同時に動き始めたいから」
「うん。にいちゃも早寝しよう」

 スープは多めに作っておいたから、明日の朝はこれを温め直してパンと一緒に食べればいい。

「……美味しい! やっぱり、ユリアの料理は美味しいね」
「ありがと。調味料が少ないから、味のバリエーションはないけどねぇ」

 それでも、工夫して作った料理だ。アーゲルの口に合ったのならよかった。

(……ひとりじゃなくてよかったな)

 スプーンを口に運んでいるアーゲルを横目で眺めたユリアはそう思う。アーゲルが一緒にいてくれてよかった。
 転生したのが自分だけだったら、きっとあの家から逃げ出すことすらできないままだっただろう。
 食べ終えた食器は近場の水辺で綺麗に洗ってから、作っておいた野営場所へと戻る。

「にいちゃ、見張りとかはしなくていいの?」

 このあたりは、魔物だって出るはずだ。
 サールドに魔物をけしかけられた時のことを思い出したユリアはぶるりと身体を震わせた。あんな思いは二度としたくない。

「大丈夫。僕の結界は、魔物を通さない優れモノだから」
「さすがにいちゃ」
< 43 / 270 >

この作品をシェア

pagetop