転生したけど捨てられそうなので、兄妹で楽しく生きることにします~超チートな家出兄妹は辺境で幸せ家族ができました~
「でも、魔物の数は減ってる気がするよ」
「……たしかに」

 夜が明けるにつれて、だんだん魔物達の姿は減っている気がする。
 そして、ついには一頭残らず地面に倒れるか逃げて行った。

「……やったぞ!」

 村人達の間から、歓声があがる。ひとりも死亡者を出さずに、魔物の襲撃を食い止めたのだ。

「すごいぞ坊主!」
「嬢ちゃんの方も頑張った!」

 一晩、魔物と向き合っていたのでアーゲルもユリアも限界だ。
 よろよろとアーゲルの作った階段を下りた時には、上の瞼(まぶた)と下の瞼がくっつきそうになっていた。
 宿の女将が汚れたふたりを風呂で丸洗いし、ベッドに放り込んでくれたそうだ。目を覚ました時には、日は西に傾いていた。

「ありゃ……」

 窓の外を見て、ユリアは頭を抱えた。こんなに遅くまで寝てしまうなんて、今夜も眠れないのではないだろうか。

「ユリア、『星を守る者』の皆も帰って来たって」

 こちらは、少し前に起き出して身なりを整えたアーゲル。ユリアはアーゲルに手伝ってもらって着替えて、一階へと降りて行った。

「……無事か!」

 顔色を変えて駆け寄ってきたのはジョイだ。
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