転生したけど捨てられそうなので、兄妹で楽しく生きることにします~超チートな家出兄妹は辺境で幸せ家族ができました~
 ジョイはユリアの肩に手を置くと、上から下まで何度も視線を走らせた。怪我ひとつないことを確認してほっとしたのか、それから今度はアーゲルの方に向き直る。

「無事だな、無事なんだな……よかった」

 アーゲルの方も逃げられないようにしっかりと押さえつけてから全身チェック。それを終えてから、ジョイははぁと肩から力を抜いた。

「俺達がいない間に、魔物が村を襲ったんだって?」

 クヴァールの問いに、アーゲルもユリアも顔を見合わせた。それから動作を揃えてこくりと頷く。

「何がどうなってるんだよ。おかしいだろ? 俺の偵察じゃ、そんな兆候なかったのに!」
「でも、皆が行ったのとは別の方向でしょ?」

 それなら、クヴァールの責任ではないような気もするのだけれど。だが、クヴァールは首をぶんぶんと横に振った。

「村の前の魔物の死体を見れば、どのぐらいの魔物が押し寄せてきたかわかるさ。あんなに様々な魔物が一度に動くなら、森にはなんかの兆候があったはずだ」

 そう言えば、村の門はアーゲルが封印したままだった。どうやって入ってきたのだろう。

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