転生したけど捨てられそうなので、兄妹で楽しく生きることにします~超チートな家出兄妹は辺境で幸せ家族ができました~
 ユリアもまた、唇を引き結んでしまった。そんなの、ユリア達だってわかっているのだ。
 施設で普通の子供達の間に紛れたとしても、絶対にふたりは浮いてしまう。精神年齢も違うし、アーゲルの能力もユリアの能力も、他の人からしたら脅威だろう。

「ふたりとも、おりこうさんすぎるのよ。子供はもっと我がまま」

 くすくすと笑っているのはロスティだ。別におりこうさんにしていたつもりはない。それなりに空気を読む術を心得ているだけだ。
 自分達の行動が邪魔になると思えば後ろに引っ込んでいるし、問題なさそうなら彼らの側に行く。それだけのこと。

「そうねえ……それに、賢すぎるわ。子供達の言っていることが、馬鹿々々しく思えるかも」

 ティリスの言葉にも、一瞬うなずきそうになってしまった。身体にだいぶひっぱられているような自覚がないとは言わないが、これでも立派な成人女性である。
 アーゲルの方もそうだし、前世で知ったあれこれと合わせれば理解力がある方かもしれない。

「……それにさ、もしお前達の能力が大人にばれたら?」
「逃げればいい」

 アーゲルは、反抗的な態度を崩さない。

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