優秀な後輩で私も嬉しく思うので、どうぞ『先輩離れ』してください
「先輩、昨日の夜のこと覚えてます?『寂しいから一緒に寝てほしい』って言ってたんですよ。あれだけ甘えようとしない先輩が、素面の状態で」
「うっ…」
図星を突かれて言葉に詰まる。
「その上で『大丈夫』とか『もう元気』とか言う気ですか??」
「もう言わないから、やめて…。それ言わないで……!」
思わず布団を引き寄せて顔を隠す。そんな私を見て、彼は小さく息を吐いた。
「病人に手出すほど、僕も節操ないわけではありません。だから、今日『は』見逃してあげます。だから、夜になるまで大人しく映画でも観ていてください」
「ただの監視じゃない」
「ええ、監視です」
清々しく認められてしまう。いや、そういう答えを聞きたかったわけではない。誰も肯定してほしかったわけじゃないのよ。
「…過保護じゃない?」
「自覚あります」
これまた即答だった。
「でも、そうさせてるの先輩ですからね」
「そこまでしなくても、大人しくしてることぐらいできるわよ」
「どの辺りを信用しろと?」
「ひどい」
「昨日倒れた人が何で被害者面なんですか」
ついに、言い返せなくなってしまった。
くっそぉ…。誰に似たんだか。