あおいくん、付き合って!
「とにかく、俺は恋愛にも王子様にも憧れてないから」

 俺は自分に暗示をかけるように、陸にそう言った。

「ふーん? じゃあ、蒼は何になりたいの?」

「特に何もない。今のまま、平民Bとしてひっそりと生きていたい」

「平民Bって……、ブフッ」

「何? 変?」

 急にふき出した陸は、俺の冷たい目を見ると、ケラケラと笑い出した。

「変だよ! だって、平民Bって……去年の文化祭で、蒼がやった劇の役だろ⁉ それを今でも名乗ってるとか超ウケる!」

 それは……、たしかにそうかも。

 でも、あまりにも『平民B』という役名が、自分にしっくりきてしまうんだよな……。なんてことを思っていたそのとき。
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