アンコールはリビングで
Special track 10 まだ、誰も知らない夏 ③ Side B リボンの結び目
※このエピソードは、Special track 9「まだ、誰も知らない夏 ② Side B ネイビーの引力」の続きです。
1. 揺れる水面
凪が更衣室へ消えてから、もう十分近くが経過しようとしていた。
俺はすでに、ブティックで買っておいた黒のシンプルなスイムショーツに着替えを済ませ、ふかふかの円形ソファに深く腰を下ろしていた。
「……遅ぇな」
ローテーブルのボトルから空のグラスに水を注ぎ、一口飲んで小さく息を吐き出す。
カバナの薄絹のカーテン越しに見えるプールの水面は、底に仕込まれたブルーのライトに照らされて、ゆらゆらと幻想的な光の波紋を描いていた。
どこか遠くの国のリゾート地のような、洗練されたラウンジミュージック。
生ぬるい夜風が時折カーテンを揺らし、水と塩素の匂いが微かに鼻を掠める。
1. 揺れる水面
凪が更衣室へ消えてから、もう十分近くが経過しようとしていた。
俺はすでに、ブティックで買っておいた黒のシンプルなスイムショーツに着替えを済ませ、ふかふかの円形ソファに深く腰を下ろしていた。
「……遅ぇな」
ローテーブルのボトルから空のグラスに水を注ぎ、一口飲んで小さく息を吐き出す。
カバナの薄絹のカーテン越しに見えるプールの水面は、底に仕込まれたブルーのライトに照らされて、ゆらゆらと幻想的な光の波紋を描いていた。
どこか遠くの国のリゾート地のような、洗練されたラウンジミュージック。
生ぬるい夜風が時折カーテンを揺らし、水と塩素の匂いが微かに鼻を掠める。