アンコールはリビングで
「な、なんで……そんな大事なこと、ずっと内緒にしてたの……っ」

「別に。言うタイミングがなかっただけだろ」

俺はモヒートのグラスを置き、ソファの背もたれに腕を回して、隣に座る凪の髪を優しく撫でた。

いつもの悪態は、今夜の魔法にかかってどこかへ消え去っていた。

ただただ、目の前にいるこの愛おしい女を、心の底から甘やかしたいという衝動だけが支配している。

「……凪を見つけられて、本当によかった」

俺は凪の頬にそっと手を添え、親指でその滑らかな肌を撫でた。

熱を帯びた彼女の瞳が、潤んで俺を見つめ返してくる。

アルコールと、極上の雰囲気。

そして、抑えきれない愛情。

俺は彼女の甘い唇に引き寄せられるように、ゆっくりと顔を近づけた。

あと数センチで唇が触れ合うという、その瞬間。

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