アンコールはリビングで
4. 甘すぎる目覚め

どこからか、微かに車の走る音が聞こえる。

ふかふかの分厚いマットレスと、上質なコットンの真っ白なシーツの感触に包まれながら、私はゆっくりと意識を浮上させた。

(……ん、朝……)

重たいまぶたを少しだけ開けると、遮光カーテンの隙間から、眩しい朝の光が一本の線になってホテルの絨毯に落ちているのが見えた。

昨夜、最上階のバーで飲んだあの緑のカクテルのアルコールは、すっかり抜けている。

二日酔いの頭痛や気分の悪さは全くない。

ただ、身体の芯の方に、ずっしりとした心地よい疲労感と、火照るような気だるさがたっぷりと残っていた。

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