アンコールはリビングで
「……昨日は、最高だったな」

湊は、寝起きの少し掠れた、色気の滴るような低い声でそう囁いた。

そして、昨晩の甘さがまだそのまま残っているような、とろけるように甘い笑顔を浮かべ、空いている方の手で私の乱れた前髪を優しく梳き、そのまま指の背で私の頬をすうっと撫でてくる。

「お、おはよう……っ。もう、起きてたなら声かけてよ……っ」

寝起きの無防備な顔をずっと見られていた恥ずかしさと、朝から強すぎる彼のオーラに当てられ、私は慌てて真っ白な掛け布団をずり上げ、鼻の下まですっぽりと顔を隠した。

「なんで? すげぇ可愛い顔で寝てて、起こせるわけないだろ」

湊は愛おしそうに目を細め、布団越しに私の身体を引き寄せた。

そして、布団から出ている私の額に、チュッと優しく音を立ててキスを落とした。

「ちょっ……」

私の心臓は、朝からけたたましい警報を鳴らしていた。

昨晩のあの信じられないような甘さは、あの時、あのお酒の席と夜の魔法がかかっていたからだと思っていたのに。

朝になってもまだこんな態度だなんて、心臓に悪すぎる。

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