アンコールはリビングで
4. 俺様のわけ

そんなふうに呼ばれるとは、思わなかった。

私はただ、休日の特権として甘えているだけのつもりだったのに。

耳のすぐそばで低く囁かれたその声に、胸の奥がじんわりと、どこまでも甘く温かくなる。

「……湊」

「ん?」

「……私ね、今日、すごく楽しい」

私は広い胸に背中を預けたまま、前に回されている大きな手に、自分の手をそっと重ねた。

「湊に甘えて、湊がいっぱいお世話してくれて。……私だけを見て、私のワガママ聞いてくれるのが、こんなに心地いいなんて知らなかった」

「……だろ。俺はずっと、こうやって凪を甘やかしたかったんだよ」

湊が私のこめかみに、チュッと優しいキスを落とす。

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