アンコールはリビングで
「凪、大丈夫か? 暑くてバテてねぇ?」
「えっ、ううん、大丈夫だよ」
キャップのつばの下から覗く琥珀色の瞳が、気遣うように私を見下ろしている。
その優しい視線に背中を押されるようにして、私はぎゅっと日傘の柄を握り直した。
(……ええと。外でできる、甘え方)
私は小さく息を吸い込み、少しだけためらいながら口を開いた。
「……ねえ、湊」
「ん?」
「……あのね。私のスマホの地図アプリ、見てもらってもいい? お店まで、あと少しのはずなんだけど……ちょっと、日傘差しながらだと見づらくて」
行き先のナビゲーション。
普段の私なら、彼に負担をかけまいと、日傘を肩で挟んででも自分で画面を見て先導していたはずだ。
こんな小さなことを彼に甘えるだけでも、今の私にとっては大きな冒険だった。
「えっ、ううん、大丈夫だよ」
キャップのつばの下から覗く琥珀色の瞳が、気遣うように私を見下ろしている。
その優しい視線に背中を押されるようにして、私はぎゅっと日傘の柄を握り直した。
(……ええと。外でできる、甘え方)
私は小さく息を吸い込み、少しだけためらいながら口を開いた。
「……ねえ、湊」
「ん?」
「……あのね。私のスマホの地図アプリ、見てもらってもいい? お店まで、あと少しのはずなんだけど……ちょっと、日傘差しながらだと見づらくて」
行き先のナビゲーション。
普段の私なら、彼に負担をかけまいと、日傘を肩で挟んででも自分で画面を見て先導していたはずだ。
こんな小さなことを彼に甘えるだけでも、今の私にとっては大きな冒険だった。