アンコールはリビングで
「……はいはい、承知しましたよ、女王様」

とびきり甘く、低く、嬉しそうな声が、薄暗いボックス席に響く。

「……っ」

私は一気に沸騰しそうになる顔を隠すこともできず、差し出されたフォークから、ぱくりとケーキを口に含んだ。

チーズの酸味とクリームの甘さが、口いっぱいに広がる。

「……美味い?」

「……うん。すごく、美味しい」

私がもごもごと口を動かしながら答えると、湊は楽しそうにくすくすと笑った。

そして、不意に身を乗り出して、テーブル越しに私との距離を詰めてきた。

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