アンコールはリビングで
電話を切った後も、俺のイライラは収まらなかった。
俺はスマホを握りしめ、追撃のメッセージを送った。

『飲みすぎダメですよ。他の男に隙見せたら、俺……どうなっちゃうか分かりませんから』

『凪さんの酔った顔見ていいのは、俺だけにしたいんすけど……ダメですか?』

『……俺、意外と嫉妬深いんすよ。他の男に見せたくないんです。……わがままですか?』

「わがままですか?」なんて下から聞いているが、本心は「絶対に見せるな」という命令だ。

送信ボタンを押してから、俺は大きく息を吐いた。
早く俺だけのものにして、こんな心配をしなくて済むようにしたい。

その想いが、俺をさらに焦らせた。

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