アンコールはリビングで

Demo Tape 8 - Take 1 最重要対象への恒久的な愛の証明

1. ひとときの安息と、W計画の進捗

楽器店での騒動から逃げるように走り、少し開けた公園で息を整えた俺たちは、そのまま近くにあった落ち着いたカフェへと避難した。

「……なんか、ドラマみたいでしたね。さっきの」

「本当に……うん。びっくりしたよね……」

凪さんが少し顔を赤らめて、困ったように笑う。

走ったせいで少し乱れた髪を直す仕草に、また鼓動が跳ねそうになるのを抑え、俺は彼女の足元に視線を落とした。

「……凪さん、足痛くないですか? ヒールなのに走らせちゃって」

「あ、ううん。大丈夫だよ。普段から歩き慣れてるし」

彼女は気丈に振る舞っているが、少し呼吸が弾んでいる。

「……でも、早瀬くんも少し疲れちゃったんじゃない?」

「そうっすね……あ、このカフェ、雰囲気良さそうっすね。入りません?」

俺は彼女をエスコートして店に入ると、ソファ席に彼女を座らせた。

「俺、買ってきますよ。凪さん、カフェラテでいいですか?」

「うん、ありがとう。じゃあ、お願いします」

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