アンコールはリビングで
2. スウェットの勝者

下から覗き込んでくる琥珀色の瞳に、思わずドキリとする。

「俺はちゃんと、逃げ場なくして捕まえただろ」

ニヤリと笑うその顔は、画面の中の怜司の冷たさとは真逆の、男としての自信に満ち溢れた「勝者」の顔だった。

「……っ」

一気に、あの夜の記憶がフラッシュバックする。

約4年前の、3月14日。ホワイトデー。
ガレリアプラザの屋上庭園。

夜景を背に、逃げ道を塞ぐように私を真っ直ぐに見つめた、あの真剣な眼差し。

『――俺の全部を懸けて、凪さんを幸せにします』

『――好きです。俺と、付き合ってください』

そして、冷たい夜風の中で落とされた、ひどく優しくて、でも絶対に逃がしてくれない熱いキス。

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