アンコールはリビングで
「今回、早瀬くんにとって初めての主演ドラマでしたし、座長として現場の空気をよくしようと、彼なりにずっと気を張ってたんです。それに並行して、アルバムのプロモーションや、初夏のツアーの打ち合わせも重なってて……正直、相当キツかったと思うんです」
島崎さんの言葉に、胸がちくりと痛んだ。
家ではあんなに甘えん坊で、私がドラマに文句を言えば「知らねぇよ」なんて軽口を叩いていたけれど。
見えないところで、彼はどれだけの重圧と戦っていたのだろう。
「……労ってあげてください。きっと、早瀬くんも凪さんから言われるのが一番嬉しいでしょうから」
「……はい」
島崎さんはハッとしたように「ごめんなさい、夜更けに長話してしまって……!」と謝り、そっと湊の体を私の方へと預けた。
ずしりと、彼の大きくて重い体が私にのしかかる。
「寒かったですよね。重ね重ねすみません。凪さん、早瀬くんのこと……よろしくお願いします」
潰れた彼を送り届けるという業務的な意味だけでなく、これからさらに過酷になる音楽活動に向けて、「彼を支えてやってほしい」という言外の願いが滲んでいた。
私は、島崎さんのその真摯な思いをしっかりと受け取り、真っ直ぐに彼の目を見た。
「はい。……外での早瀬くんのことは島崎さんにお任せするしかありませんが、ここ(家)では、私がしっかり預かります」
私がそう言うと、島崎さんは安心したようにふわりと微笑んでくれた。
「……島崎さんも、ずっと重かったですよね! 本当にありがとうございます。この『大きい子ども』……預かりますね。もう、島崎さんと私の気も知らないで……」
私が苦笑しながら言うと、島崎さんも「本当ですよ、手のかかる可愛い弟です」と笑い、深夜の廊下へと帰っていった。
島崎さんの言葉に、胸がちくりと痛んだ。
家ではあんなに甘えん坊で、私がドラマに文句を言えば「知らねぇよ」なんて軽口を叩いていたけれど。
見えないところで、彼はどれだけの重圧と戦っていたのだろう。
「……労ってあげてください。きっと、早瀬くんも凪さんから言われるのが一番嬉しいでしょうから」
「……はい」
島崎さんはハッとしたように「ごめんなさい、夜更けに長話してしまって……!」と謝り、そっと湊の体を私の方へと預けた。
ずしりと、彼の大きくて重い体が私にのしかかる。
「寒かったですよね。重ね重ねすみません。凪さん、早瀬くんのこと……よろしくお願いします」
潰れた彼を送り届けるという業務的な意味だけでなく、これからさらに過酷になる音楽活動に向けて、「彼を支えてやってほしい」という言外の願いが滲んでいた。
私は、島崎さんのその真摯な思いをしっかりと受け取り、真っ直ぐに彼の目を見た。
「はい。……外での早瀬くんのことは島崎さんにお任せするしかありませんが、ここ(家)では、私がしっかり預かります」
私がそう言うと、島崎さんは安心したようにふわりと微笑んでくれた。
「……島崎さんも、ずっと重かったですよね! 本当にありがとうございます。この『大きい子ども』……預かりますね。もう、島崎さんと私の気も知らないで……」
私が苦笑しながら言うと、島崎さんも「本当ですよ、手のかかる可愛い弟です」と笑い、深夜の廊下へと帰っていった。