アンコールはリビングで
Special Track 3 Waltz for Debbyが繋ぐ絆
1. 尋問と、誠実なプレゼン
「どうぞ、楽にしてね」
「あ、はい……失礼します」
案内されたリビングは、凪さんの雰囲気そのものだった。
温かみのある木製の家具に、センスの良い間接照明。
そして何より目を引いたのは、リビングの一角に、家具よりも圧倒的な存在感を放って鎮座する巨大な真空管アンプと、俺の背丈ほどもある大きなスピーカーの本格的なオーディオセットだった。
写真や思い出の品と共に、彼女がどれだけ豊かな音楽と愛情に囲まれて育ってきたかが、手に取るように分かる。
俺はソファの端に浅く腰掛け、持参した紙袋を丁寧に差し出した。
「あの……これ、つまらないものですが」
「あら! 手土産なんて気を使わなくてよかったのに」
凪さんのお母さんが袋を受け取り、中身を確認してパッと顔を輝かせた。
「まぁ! これ、銀座の『メゾン・ド・ルミエール』のフロランタンじゃない? ずっと食べてみたかったのよ~! さすが早瀬くん、お目が高いわね」
「いえ……甘いものがお好きだと伺っていたので、お口に合えば嬉しいです」
「そしてこっちは……おや、ウイスキーか」
凪さんのお父さんが、もう一つの箱――世界各国の銘柄を集めたミニボトルのコレクションセットに目を留めた。
「はい。洋酒がお好きだと伺いましたので、色々な地域のものを少しずつ試して楽しめるセットを選んでみました」
「おお……これは珍しい銘柄も入っているな。気が利くなぁ」
掴みは上々だ。
デベロッパーとしての事前リサーチが功を奏し、場の空気が少し和らいだところで、凪さんのお母さんが淹れてくれた紅茶が運ばれてきた。
そして、いよいよ本題の「尋問」が始まる。
「どうぞ、楽にしてね」
「あ、はい……失礼します」
案内されたリビングは、凪さんの雰囲気そのものだった。
温かみのある木製の家具に、センスの良い間接照明。
そして何より目を引いたのは、リビングの一角に、家具よりも圧倒的な存在感を放って鎮座する巨大な真空管アンプと、俺の背丈ほどもある大きなスピーカーの本格的なオーディオセットだった。
写真や思い出の品と共に、彼女がどれだけ豊かな音楽と愛情に囲まれて育ってきたかが、手に取るように分かる。
俺はソファの端に浅く腰掛け、持参した紙袋を丁寧に差し出した。
「あの……これ、つまらないものですが」
「あら! 手土産なんて気を使わなくてよかったのに」
凪さんのお母さんが袋を受け取り、中身を確認してパッと顔を輝かせた。
「まぁ! これ、銀座の『メゾン・ド・ルミエール』のフロランタンじゃない? ずっと食べてみたかったのよ~! さすが早瀬くん、お目が高いわね」
「いえ……甘いものがお好きだと伺っていたので、お口に合えば嬉しいです」
「そしてこっちは……おや、ウイスキーか」
凪さんのお父さんが、もう一つの箱――世界各国の銘柄を集めたミニボトルのコレクションセットに目を留めた。
「はい。洋酒がお好きだと伺いましたので、色々な地域のものを少しずつ試して楽しめるセットを選んでみました」
「おお……これは珍しい銘柄も入っているな。気が利くなぁ」
掴みは上々だ。
デベロッパーとしての事前リサーチが功を奏し、場の空気が少し和らいだところで、凪さんのお母さんが淹れてくれた紅茶が運ばれてきた。
そして、いよいよ本題の「尋問」が始まる。