アンコールはリビングで
「……もう、限界」

「え?」

「……あのさ。ここ、家(うち)だよな?」

「え、う、うん」

「なら、もういいだろ。……『早瀬くん』とか『凪さん』とか、他人行儀な敬語とか。そういうの、全部ナシ」

「ナシって……」

強引に引き寄せられた腕の力が、少しだけ強くなる。
痛くはない。ただ、絶対に逃がさないという強い独占欲が伝わってくる。

「……手に入れるまでは、嫌われないように必死に猫被ってたけど。……もう契約(同棲)成立したし。これからは俺の好きにさせてもらうから」

彼の顔が近づく。
整った顔立ちが、今は少し意地悪く、そしてとてつもなく色っぽく歪んでいる。

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