アンコールはリビングで
2. 冷めたスープと、すれ違う優しさ
しばらくそうして充電を済ませると、湊はゆっくりと体を離した。
さっきよりは少しだけ呼吸が落ち着いているように見えたけれど、目の下には濃い疲労の色が張り付いたままだ。
「お風呂出たら、スープだけでも少し飲む? こんな時間だから晩ご飯はちゃんと食べてると思うけど……最近胃腸も疲れてるだろうし」
私は、リビングのダイニングテーブルにラップをかけて置いてある小鍋を思い浮かべながら、努めて明るい声で聞いた。
「疲れが取れそうなサムゲタン風のスープにしたから、少しでもお腹に入れた方が体調も整うかなって……」
その言葉を聞いた瞬間、湊の顔が目に見えて歪んだ。
彼はひどく申し訳なさそうに眉を下げ、視線を泳がせる。
「……ごめん。スタジオで、出された弁当食ってきちゃってさ、ちょっと腹一杯かも……」
「あ……そっか。ううん、気にしないで! こんな遅いんだもん、お腹空くよね」
「……ほんとは、凪の飯が食いたかったんだけど。……ほんと、悪ぃな……」
疲れ切った顔で、心底残念そうに謝る湊。
その弱気な姿を見ていると、責める気持ちなんて微塵も湧いてこない。
しばらくそうして充電を済ませると、湊はゆっくりと体を離した。
さっきよりは少しだけ呼吸が落ち着いているように見えたけれど、目の下には濃い疲労の色が張り付いたままだ。
「お風呂出たら、スープだけでも少し飲む? こんな時間だから晩ご飯はちゃんと食べてると思うけど……最近胃腸も疲れてるだろうし」
私は、リビングのダイニングテーブルにラップをかけて置いてある小鍋を思い浮かべながら、努めて明るい声で聞いた。
「疲れが取れそうなサムゲタン風のスープにしたから、少しでもお腹に入れた方が体調も整うかなって……」
その言葉を聞いた瞬間、湊の顔が目に見えて歪んだ。
彼はひどく申し訳なさそうに眉を下げ、視線を泳がせる。
「……ごめん。スタジオで、出された弁当食ってきちゃってさ、ちょっと腹一杯かも……」
「あ……そっか。ううん、気にしないで! こんな遅いんだもん、お腹空くよね」
「……ほんとは、凪の飯が食いたかったんだけど。……ほんと、悪ぃな……」
疲れ切った顔で、心底残念そうに謝る湊。
その弱気な姿を見ていると、責める気持ちなんて微塵も湧いてこない。