アンコールはリビングで
夕方。

「お疲れ様です! 凪さん、今日この後、新年度のキックオフも兼ねて軽く飲みに行きませんか?」

定時を知らせるチャイムが鳴った直後、後輩から声をかけられた。

「ごめんなさい! 今日、同居人がちょっと体調崩し気味で。看病しに直帰するね! また今度、絶対に私が奢るから!」

私は申し訳なさそうに、けれど後腐れのないスマートな笑顔で即座に断りを入れると、PCの電源を落とし、足早にオフィスを後にした。

< 372 / 628 >

この作品をシェア

pagetop