アンコールはリビングで
3. 翌朝の特効薬

カーテンの隙間から差し込む、少しだけ眩しい朝の光で目を覚ました。

「……んっ」

ゆっくりと瞬きをすると、目の前には、スッキリとした顔つきで穏やかな寝息を立てる湊の顔があった。

昨夜、彼にベッドに引きずり込まれたまま、結局私もそのまま眠りに落ちてしまっていたらしい。

そっと手を伸ばし、彼のおでこに触れてみる。
昨夜のあの恐ろしいほどの熱さは嘘のように消え去り、平熱の、心地よい人肌の温もりに戻っていた。

「……よかった、熱下がってる」

ホッと胸を撫で下ろして小さく呟いた瞬間。
私のおでこに触れていた手が、パシッと大きな手に捕まえられた。

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