アンコールはリビングで

Bonus track 1 世界一過保護な鎮痛剤

1. 予言者と小豆の温もり

土曜日の朝。

目覚めた瞬間、下腹部にずしんとした重い鈍痛が走った。
腰の骨が鉛になったように重く、ベッドから起き上がる気力すら湧いてこない。

「……あ、来たな、これ……」

私は丸まったまま、小さくため息をついた。
予定日ぴったり。重い生理の1日目が、せっかくの休日に被ってしまった。

(……せっかくの土日なのに。湊、今日休みだって言ってたのになぁ……)

一緒にどこかへ出かける約束はしていなかったけれど、家事や作り置きの準備など、やりたいことは山ほどあったのに。

どんよりとした気分でベッドの中で芋虫のように丸まっていると、ガチャリ、と寝室のドアが開いた。

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