アンコールはリビングで
2. ろくろの上の個性

チェックアウトを済ませ、再び黒いSUVに乗り込んだ俺たちは、春の陽射しを浴びながら栃木の道を南下していた。

「ねえ、湊。次の目的地ってどこに行くの?」

助手席でシートベルトを締めながら、凪がワクワクしたように尋ねてくる。

「それは着いてからのお楽しみ。……ヒントは、『土』だな」

「土……? 農業体験? それとも、発掘調査?」

「発掘調査ってなんだよ。どんなデートだよそれ」

突拍子もない彼女の予想に吹き出しながら、車を走らせること約1時間。

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