アンコールはリビングで
「よーし。せっかくだから、お互いの日常使いできる器を作ろうか」

「おう。俺は絶対、すげぇカッコいいの作るからな」

土の塊に水をつけ、両手で包み込むようにしてろくろを回し始める。

俺は頭の中に明確な完成図を描き、迷いなく土を押し広げ、一気に高さを出していった。

出来上がったのは、俺の性格そのもののような、シンプルで無骨、けれど土のどっしりとした温もりを感じる、少し大きめの深い器だ。色は、落ち着いた濃い藍色の釉薬を指定した。

「おっ、湊、すごい上手! 迷いがなくて綺麗な形だね」

隣から覗き込んできた凪が、感心したように拍手をしてくれる。
俺は少しドヤ顔を浮かべながら、彼女の手元へ視線を移した。

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