アンコールはリビングで
画面に映し出されていたのは。
画面越しでもその熱と吐息が伝わってくるような、生々しい色気を纏った湊の写真だった。

な、何この……色気ダダ漏れ……いや、漏れてるどころじゃない写真……!!

そこには、普段の着飾った衣装や完璧なスタイリングを一切脱ぎ捨てた、ひどく無防備で危険な彼がいた。

カッチリとしたスーツではなく、少しとろみのあるダークトーンのシルクシャツ。
熱で苦しかったのか、第一、第二ボタンまでが無造作に開けられていて、彼の綺麗な鎖骨と首筋のラインが露わになっている。

髪は完璧にセットされておらず、熱と冷や汗で少しだけしっとりと濡れ感を帯び、前髪がアンニュイに目元にかかっている。

そして何より、カメラを真っ直ぐに見つめるそのバストアップの構図。

視点が少しだけ定まらず、潤んだ琥珀色の瞳が強烈な引力を放っている。
少しだけ開いた唇からは、今にも熱い吐息が漏れ出してきそうだ。

深く沈み込むようなダークブルーやパープルの陰影の中に、湊の肌の熱と赤みだけがふわりと浮かび上がるような、芸術的なライティング。

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