アンコールはリビングで
「……同窓会、いつ?」

「えっと、5月最初の土曜の夜だけど……」

「……ん」

湊がスマホの画面を見つめたまま、ふっと口角を上げた。

「その日、俺も夜に都内で打ち合わせ終わる。……同窓会の会場、どこ?」

「六本木だけど……え、なんで?」

「終わったら迎えに行く。……でさ」

湊が資料をパタンと閉じ、立ち上がってソファにいる私の隣にドサリと腰を下ろした。

フワリと香る、彼特有の落ち着くウッディアンバーの香り。

「……そのまま、普段なかなか行かねぇような、ちょっといいバー行かね? いつも以上におめかしした凪と、外でデートしたいわ」

「……っ!」

思わず、息を呑んだ。

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