アンコールはリビングで
「早瀬さん? 次の衣装チェンジのタイミングですが……」
「……あ、そこはMC明けの暗転中ですね。早着替えの動線、図面のBルートに変更してください。その方が三秒巻けると思うので」
「分かりました! いやぁ、今日の早瀬さんは本当に判断が早くて助かります!」
スタッフの能天気な声に、俺は愛想笑いを浮かべて頷いた。
判断が早いんじゃない。
一秒でも早くこの会議を終わらせて、六本木にいる俺の女を回収しに行きたいだけだ。
「……これで今日の決定事項は全部クリアですね。僕からの要望は以上なので、あとは各セクションで持ち帰って詰めてもらえますか?……お疲れ様でした」
時計の針が20時を回った瞬間。
俺は強引に資料をまとめ、誰よりも早く席を立った。
予定終了時刻より、実に一時間半も早い巻き上がりだった。
(……待ってろ、凪。今すぐ迎えに行ってやる)
はやる気持ちと焦燥感を胸の奥に隠し、俺は足早に会議室のドアへと向かった。
「……あ、そこはMC明けの暗転中ですね。早着替えの動線、図面のBルートに変更してください。その方が三秒巻けると思うので」
「分かりました! いやぁ、今日の早瀬さんは本当に判断が早くて助かります!」
スタッフの能天気な声に、俺は愛想笑いを浮かべて頷いた。
判断が早いんじゃない。
一秒でも早くこの会議を終わらせて、六本木にいる俺の女を回収しに行きたいだけだ。
「……これで今日の決定事項は全部クリアですね。僕からの要望は以上なので、あとは各セクションで持ち帰って詰めてもらえますか?……お疲れ様でした」
時計の針が20時を回った瞬間。
俺は強引に資料をまとめ、誰よりも早く席を立った。
予定終了時刻より、実に一時間半も早い巻き上がりだった。
(……待ってろ、凪。今すぐ迎えに行ってやる)
はやる気持ちと焦燥感を胸の奥に隠し、俺は足早に会議室のドアへと向かった。