アンコールはリビングで
「……っ、ほんと、凪には敵わねぇな」
俺は観念したように短く笑うと、彼女の細い腰に腕を回し、そのまま自分の膝の上へと強引に引き寄せた。
「わっ……!? み、湊、ここお店……っ」
「個室だし、誰も見てねぇよ。……それに、俺はまだ、さっきの嫉妬引きずってて……全然、自分抑えられる気しねぇから」
俺は彼女のドレスの肩口――さっきあの男に触れられた腕に、わざと跡をつけるように、少しだけ強く唇を押し当てた。
「っ……、んっ……」
「……あの男の痕跡、全部上書きする。……今日は寝かせねぇから」
凪が小さく身をよじらせるのを腕の中で押さえ込みながら、俺は彼女の耳元で低く囁いた。
「嫌だ」とは言わず、真っ赤になって俺の肩にしがみついてくる彼女が、どうしようもなく愛おしい。
夜景を見下ろす最上階のラウンジで。
嫉妬と怒りに支配されかけた夜は、彼女の優しい言葉によって、圧倒的で濃密な甘さだけが残る、極上の夜へと塗り替えられていったのだった。
俺は観念したように短く笑うと、彼女の細い腰に腕を回し、そのまま自分の膝の上へと強引に引き寄せた。
「わっ……!? み、湊、ここお店……っ」
「個室だし、誰も見てねぇよ。……それに、俺はまだ、さっきの嫉妬引きずってて……全然、自分抑えられる気しねぇから」
俺は彼女のドレスの肩口――さっきあの男に触れられた腕に、わざと跡をつけるように、少しだけ強く唇を押し当てた。
「っ……、んっ……」
「……あの男の痕跡、全部上書きする。……今日は寝かせねぇから」
凪が小さく身をよじらせるのを腕の中で押さえ込みながら、俺は彼女の耳元で低く囁いた。
「嫌だ」とは言わず、真っ赤になって俺の肩にしがみついてくる彼女が、どうしようもなく愛おしい。
夜景を見下ろす最上階のラウンジで。
嫉妬と怒りに支配されかけた夜は、彼女の優しい言葉によって、圧倒的で濃密な甘さだけが残る、極上の夜へと塗り替えられていったのだった。