アンコールはリビングで
3. スパダリの正体

車内には、私の好きなBruno Marsの『Just the Way You Are』が流れている。
これも彼が用意してくれていたのだろうか。

流れる景色。心地よい揺れ。
首都高に入り、車はベイエリアを目指して走っていく。

「そういえば、さ、湊……」

「ん?」

「もしかして、朝イチで花束用意するために、休みの日に早起きして花屋さん行ってくれてたの……?」

冷静になって考えてみれば、あの真紅のバラ。
私が起きる前に用意されていたということは、彼は相当早く起きて準備したはずだ。
睡眠大好きな彼が、休日の朝に。

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