アンコールはリビングで
「当たり前でしょ。あんたは早瀬家の『希望の星』なんだから。全力で推させてもらうわよ」

「あと……お前のファンクラブができたら、会員番号1番と2番は俺たちだからな。1番は長男の俺がもらう」

冗談めかして笑う兄貴に、俺は少しだけ黙り込んだ後、頭を掻きながら答えた。

「いや……1番は、もういるから。兄貴たちは2番と3番な」

「「……え?」」

2人の動きが、ピタリと止まった。

「ちょっと、湊。それって……!いい子がいるのね!?」

いち早く状況を察した姉貴が、バンッ! とテーブルを叩いて立ち上がりかけた。

「きゃー! 澄兄、聞いた!? あの、音楽と勉強一辺倒で『恋愛なんか二の次だぜ』って顔してた湊が……!」

「なんだよ、俺もいい歳なんだから、そういう相手がいたっておかしくないだろ……っ」

大袈裟に目元を拭う演技をする姉貴に、俺は顔を熱くしながら言った。

すると、兄貴がふっと表情を和らげ、真面目な、優しい声で口を開いた。

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