アンコールはリビングで
私は、息をするのも忘れて、ただ目の前の彼を見つめていた。
目頭が熱くなり、視界がぼやける。
世界中がチケットを求めて熱狂する、早瀬湊の歌声。
それを、こんな至近距離で、私一人のためだけに、こんなにも愛に満ちた瞳で歌ってくれたのだ。
「……どう?」
湊がギターを横に置き、少しだけ照れくさそうに、けれど自信に満ちた顔で私に尋ねる。
「……ずるいよ、湊」
私は震える声でそう言いながら、両手で顔を覆った。
「こんなの……泣いちゃうに決まってるじゃない……。本当に、世界で一番素敵な曲だよ……っ」
「……」
私の涙声を聞いた瞬間、湊の表情がフッと崩れた。
彼はたまらないというように息を吐き出し、立ち上がって私を力強く抱き寄せた。
「……っ、湊……」
「だから、泣くなって。……凪が泣くと、俺までおかしくなりそうになる」
私の耳元で囁く声は、アーティストの顔から、私の大好きな不器用で優しい『湊』の声に戻っていた。
目頭が熱くなり、視界がぼやける。
世界中がチケットを求めて熱狂する、早瀬湊の歌声。
それを、こんな至近距離で、私一人のためだけに、こんなにも愛に満ちた瞳で歌ってくれたのだ。
「……どう?」
湊がギターを横に置き、少しだけ照れくさそうに、けれど自信に満ちた顔で私に尋ねる。
「……ずるいよ、湊」
私は震える声でそう言いながら、両手で顔を覆った。
「こんなの……泣いちゃうに決まってるじゃない……。本当に、世界で一番素敵な曲だよ……っ」
「……」
私の涙声を聞いた瞬間、湊の表情がフッと崩れた。
彼はたまらないというように息を吐き出し、立ち上がって私を力強く抱き寄せた。
「……っ、湊……」
「だから、泣くなって。……凪が泣くと、俺までおかしくなりそうになる」
私の耳元で囁く声は、アーティストの顔から、私の大好きな不器用で優しい『湊』の声に戻っていた。