アンコールはリビングで
39 画面越しの熱狂
1. 日常のチャージと、玄関のハグ
金曜日の朝。
普段の平日なら、湊だけが先に起きて、迎えに来た島崎さんの車でスタジオへ向かってしまうことが多い。
けれど今日は、これから数日間、彼が東京を離れる日だった。
少しだけ早起きをした私は、エプロンを締めてキッチンに立ち、手早く朝食の準備を整えていた。
「……んー、朝からすげぇいい匂いする」
寝室から出てきた湊の少し掠れた声がしたかと思うと、背後から急に大きな身体が覆い被さってきた。
長い腕が私の腰に回り、無防備な首元に、チュッと柔らかい唇が落とされる。
「ひゃっ……ちょっと、湊、お味噌汁こぼれちゃうよ」
「んー……。なんか、もうすでに凪の匂いが恋しい……」
彼は私の肩口に顔を埋め、すーっと深く息を吸い込んでから、名残惜しそうに身体を離した。
金曜日の朝。
普段の平日なら、湊だけが先に起きて、迎えに来た島崎さんの車でスタジオへ向かってしまうことが多い。
けれど今日は、これから数日間、彼が東京を離れる日だった。
少しだけ早起きをした私は、エプロンを締めてキッチンに立ち、手早く朝食の準備を整えていた。
「……んー、朝からすげぇいい匂いする」
寝室から出てきた湊の少し掠れた声がしたかと思うと、背後から急に大きな身体が覆い被さってきた。
長い腕が私の腰に回り、無防備な首元に、チュッと柔らかい唇が落とされる。
「ひゃっ……ちょっと、湊、お味噌汁こぼれちゃうよ」
「んー……。なんか、もうすでに凪の匂いが恋しい……」
彼は私の肩口に顔を埋め、すーっと深く息を吸い込んでから、名残惜しそうに身体を離した。