アンコールはリビングで
2. 祭りの翌朝、冷たいシーツと共鳴する熱

日曜日の朝。

遮光カーテンの隙間から差し込む鋭い初夏の日差しが、乱れたシーツの上に落ちていた。

「……ん」

微かな頭痛と、全身の筋肉が軋むような気だるさで、俺はゆっくりと目を開けた。

広すぎるキングサイズのベッド。
隣に手を伸ばしても、そこにあるのは無機質でパリッとしたホテルのシーツの冷たい感触だけだ。

俺の腕の中にすっぽりと収まる、あの柔らかくて温かい身体は、ここから何百キロも離れた東京のマンションにある。

昨夜のライブの強烈な熱狂とアドレナリンが、まだ微かに細胞に焼き付いている。

だが、その熱の代償として訪れる祭りの後の孤独は、朝になってもひどく冷たく、残酷だった。

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