アンコールはリビングで
ベッドの上に放り投げてあったスマホを手に取る。
画面をタップすると、時刻は午前9時を回ったところだった。
ロック画面には、昨夜何度も読み返したやり取りの後に、今朝新しく届いたばかりの通知が表示されていた。
『初日、本当にお疲れ様! 湊のメッセージやSNSの反響を見て、すごく安心したよ。ファンのみんなも、初日のステージにものすごく熱狂してたみたいだね。今日も無理しないで、湊らしく頑張ってね』
「……っ」
文字の羅列のはずなのに、凪のあの優しくて少し心配そうな声が、直接耳の奥で再生されるようだった。
ベッドに仰向けのままスマホを顔の上に掲げ、俺はその文章を、一文字も逃さないように何度も、何度も目でなぞる。
(……あー。ダメだ。マジで会いてぇ)
ファンがどれだけ俺を「神様」と崇めて熱狂してくれても、この乾ききった身体の芯を満たせるのは、世界でただ一人、凪だけだ。
いつもの休日なら、今頃俺は凪をベッドの中に引きずり込んで、あの細い腰を抱きしめながら、彼女の香りがするシーツの中でまどろんでいるはずなのに。
画面をタップすると、時刻は午前9時を回ったところだった。
ロック画面には、昨夜何度も読み返したやり取りの後に、今朝新しく届いたばかりの通知が表示されていた。
『初日、本当にお疲れ様! 湊のメッセージやSNSの反響を見て、すごく安心したよ。ファンのみんなも、初日のステージにものすごく熱狂してたみたいだね。今日も無理しないで、湊らしく頑張ってね』
「……っ」
文字の羅列のはずなのに、凪のあの優しくて少し心配そうな声が、直接耳の奥で再生されるようだった。
ベッドに仰向けのままスマホを顔の上に掲げ、俺はその文章を、一文字も逃さないように何度も、何度も目でなぞる。
(……あー。ダメだ。マジで会いてぇ)
ファンがどれだけ俺を「神様」と崇めて熱狂してくれても、この乾ききった身体の芯を満たせるのは、世界でただ一人、凪だけだ。
いつもの休日なら、今頃俺は凪をベッドの中に引きずり込んで、あの細い腰を抱きしめながら、彼女の香りがするシーツの中でまどろんでいるはずなのに。