アンコールはリビングで
髪を乾かし終え、私は彼に少しだけ待っていてもらい、この前買ってきたばかりの真新しい『リカバリーウェア』に袖を通した。
さらりとした上質な生地が肌に吸い付くように馴染み、着ているだけで身体の強張りが解けていくような不思議な心地よさがある。
私は深く息を吸い込み、洗面所の棚に隠しておいたもう一つのショッパーを背中に隠すようにして持ち、リビングへと戻った。
「お……新しいルームウェアか? シンプルで似合ってる。……可愛いな」
リビングのソファでくつろいでいた湊が、私を見るなりふっと表情を和らげた。
お風呂上がりの少しだけ湿った髪を無造作に揺らし、彼は自然な動作で、自分の膝の上に私を乗せて抱きしめようと手を伸ばしてくる。
普段なら、彼から漂うのは大人びたウッディーアンバーの香水の匂いだ。
けれど、今の彼からは、私しか知らない「本当の湊の匂い」と、私とお揃いのシャンプーの清潔な香りがする。
外では完璧なカリスマである彼が、私の前でだけ纏う、無防備で純粋な匂い。
実は、私はどんな高級な香水よりも、この彼自身の素の匂いが一番好きだったりする。
そのまま彼の腕の中に飛び込みたい衝動をグッと堪え、私はその手を片手で制するようにしてストップをかけた。
さらりとした上質な生地が肌に吸い付くように馴染み、着ているだけで身体の強張りが解けていくような不思議な心地よさがある。
私は深く息を吸い込み、洗面所の棚に隠しておいたもう一つのショッパーを背中に隠すようにして持ち、リビングへと戻った。
「お……新しいルームウェアか? シンプルで似合ってる。……可愛いな」
リビングのソファでくつろいでいた湊が、私を見るなりふっと表情を和らげた。
お風呂上がりの少しだけ湿った髪を無造作に揺らし、彼は自然な動作で、自分の膝の上に私を乗せて抱きしめようと手を伸ばしてくる。
普段なら、彼から漂うのは大人びたウッディーアンバーの香水の匂いだ。
けれど、今の彼からは、私しか知らない「本当の湊の匂い」と、私とお揃いのシャンプーの清潔な香りがする。
外では完璧なカリスマである彼が、私の前でだけ纏う、無防備で純粋な匂い。
実は、私はどんな高級な香水よりも、この彼自身の素の匂いが一番好きだったりする。
そのまま彼の腕の中に飛び込みたい衝動をグッと堪え、私はその手を片手で制するようにしてストップをかけた。