アンコールはリビングで
「マジか! ……すぐ着るわ」

湊は嬉しさを隠しきれない様子で、その場で着ていたTシャツの裾を掴んで勢いよく脱ぎ捨てた。

「えっ……ちょ、ここで!?」

突然目の前で露わになった、無駄な肉の一切ない引き締まった腹筋と、広い肩幅。

さっきお風呂の中で散々見て、触れていたはずなのに、リビングの明かりの下で改めて見る彼のたくましい身体に、私は思わずドギマギして視線を泳がせてしまった。

私の動揺など気にも留めず、湊は素早くネイビーのリカバリーウェアに袖を通す。

「……どう? 似合う?」

「う、うん……! すごく似合ってる。サイズもぴったりだね」

数分後、お揃いのネイビーのリカバリーウェアに身を包んだ湊が、私の隣に座り直した。

私と同じネイビーの生地が並んでいるのを見て、私たちはどちらからともなくふっと照れくさそうに笑い合った。

< 813 / 858 >

この作品をシェア

pagetop