アンコールはリビングで
「僕がこうして、ステージの上で自分らしく歌い続けられるのは……決して、僕一人の力じゃありません。応援してくれる皆さんがいるから。そして……」

一瞬の間。

彼の琥珀色の瞳が、信じられないほど優しく、深い色に染まる。

「僕を、ただの一人の人間として繋ぎ止めてくれる、大切な『場所』があるからです」

その言葉を聞いた瞬間、私の心臓がドクンと大きく跳ねた。

テレビやインタビューでは、主語をぼかして綺麗に包んで話していたその理由。

けれど、あの夜、彼は私にだけ「根っこの理由」を教えてくれた。

1曲目の『Dawn』から始まり、この物語の心臓部分になる曲――。

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