アンコールはリビングで
出来立ての卵とじうどんを小さな器に二人分取り分け、向かい合って座る。

「いただきます」と手を合わせ、湊がうどんを一口すする。

「……っ、うまっ……。出汁、五臓六腑に染み渡るわ……」

「ふふ、良かった」

ズズッ、といううどんをすする音。

お箸と器がカチャカチャと触れ合う音。

彼が「美味い」と幸せそうに笑う声。

それはまさに、先ほど彼が歌ってくれた『飾らない音』そのものだった。

私は、ふうふうと熱いうどんを冷ます彼の顔を、静かに見つめていた。

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