アンコールはリビングで
こんなにも無防備に、私に寄りかかってくれる人。

私の作ったご飯で心を満たし、私の膝の上で眠りにつこうとする人。

ただ、この人の重みを、私が受け止めていたい。

彼が外の世界でどれだけ傷つき、すり減って帰ってきても、私が何度でも温め直して、また外へ送り出してあげたい。

命が続く限り。

永遠に、私がこの人の『還る場所』でありたい。

(……ずっと、一緒にいようね。湊)

深夜のリビング。

オレンジ色の温かい間接照明の下で。

五万人の熱狂を終えた神様は、ただの「早瀬湊」に戻り、うどんの器を静かに空にして、幸せそうに息を吐いた。

私たちのお揃いのネイビーのルームウェアが、間接照明の光を柔らかく吸い込んでいる。

二人の聖域に、穏やかで、終わりのないアンコールの夜が更けていく。
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