アンコールはリビングで
あっという間に、二ヶ月越しに届いた手作りの器たちが、私たちの食卓を彩った。

席に着くと、湊は角煮を盛った藍色のどんぶりを、私の前にことりと置いた。

「え、それ湊のでしょ?」

「いいから。俺はこっちでいい」

(……この器で角煮を食うんだって、あんなに言ってたのに)

俺様なくせに、いつも私が先なのだ。

「いただきます」

手を合わせて、湊が作った角煮を一口かじる。

「……んんっ! 美味しい!! お肉ほろほろで、脂が甘い……!」

「だろ? ネギと生姜たっぷり入れて、弱火でじっくり煮込んだからな」

湊はいつも使っている小ぶりな丼によそった山盛りの白米と角煮を、ガツガツと気持ちいいくらいの勢いでかき込んでいる。

先週までの過酷なツアーの疲労を、栄養と睡眠で必死に回復させている最中なのだろう。

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