アンコールはリビングで
「本当に美味しい。ありがと、湊」
幸せな食卓だなあ、と思ったところで、ふいに理紗の顔が浮かんだ。
「そういえばね、理紗、今日入籍したんだ」
「理紗って……ああ、藤木さんとかいう、凪の同期な」
「そう。お昼に届けを区役所に出してきたって。午後になってから、給湯室でおしえてくれたの」
私がそう報告すると、湊はほうれん草のおひたしをつまむ箸をピタリと止めた。
「マジで? あの人、いっつも現場でヘルメット被って走り回ってるって言ってなかったか?」
「そうそう。湊、よく覚えてるね。社内の上司とお付き合いしてたらしくて。しかも三ヶ月のスピード婚」
「へー……三ヶ月ね。すげぇな、それは」
湊は少し驚いたように目を丸くした後、再び角煮へと箸を伸ばした。
「三ヶ月だけどね、片想いは十年」
「……十年か」
湊は箸を止めて、少しだけ何かを考えるような顔をした。
幸せな食卓だなあ、と思ったところで、ふいに理紗の顔が浮かんだ。
「そういえばね、理紗、今日入籍したんだ」
「理紗って……ああ、藤木さんとかいう、凪の同期な」
「そう。お昼に届けを区役所に出してきたって。午後になってから、給湯室でおしえてくれたの」
私がそう報告すると、湊はほうれん草のおひたしをつまむ箸をピタリと止めた。
「マジで? あの人、いっつも現場でヘルメット被って走り回ってるって言ってなかったか?」
「そうそう。湊、よく覚えてるね。社内の上司とお付き合いしてたらしくて。しかも三ヶ月のスピード婚」
「へー……三ヶ月ね。すげぇな、それは」
湊は少し驚いたように目を丸くした後、再び角煮へと箸を伸ばした。
「三ヶ月だけどね、片想いは十年」
「……十年か」
湊は箸を止めて、少しだけ何かを考えるような顔をした。