アンコールはリビングで
2. 水に入るという提案

どれくらいそうしていただろうか。

うとうとと微睡みかけていた時、不意に、私を抱きしめていた湊の腕にキュッと力がこもった。

「……あ」

「ん? なに、湊……?」

彼の低く落ち着いた声に、私は重たいまぶたを擦りながら顔を上げた。

湊は上半身を起こし、何か良いことを思いついた子どものように、少しだけ目を輝かせて私を見下ろしていた。

「……水だ」

「……水? 喉乾いたの? 麦茶、持ってこようか」

私が立ち上がろうとすると、湊は私の手首を掴んで引き止めた。

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