アンコールはリビングで
「……早瀬様、こちらがご予約のVIPカバナでございます。どうぞごゆっくりお過ごしくださいませ」

コンシェルジュが恭しく頭を下げ、案内してくれたのは、プールサイドの奥まった場所に設置された、天蓋付きの特別な空間だった。

白い薄絹のカーテンで仕切られたその場所には、ゆったりとした大きな円形のソファベッドと、冷えたシャンパンが用意されたローテーブル。

そして、カバナから直接水の中へと降りられる、プライベートな短いステップがついている。

カーテンを引いてしまえば、外からは中の様子が一切見えない、完全な密室だ。

「……すごい。本当に、別世界みたい……」

凪は周囲をキョロキョロと見回しながら、少し緊張した面持ちでカバナの中へと足を踏み入れた。

「だろ? ここなら、誰の目も気にしなくていい」

俺はキャップを脱いで、ようやく早瀬湊の武装を解いて、ふかふかのソファへと腰を下ろした。

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