幼なじみは不滅です!
「……隼人は?」
「……それが隼人、ここに来る途中で倒れたんだ……」

その言葉に、サァーッと血の気が引いていく。

「突然、眠くてたまらなくなったって……。今は、神社の入口の近くにある木の陰で眠っている。起こしても、目覚める気配はない……」
「そんな……」

瞬くんが告げた事実に、胸が痛くなる。
つらくて苦しくて、目の前が真っ暗になってしまう。

「こはる、ごめん。僕が隼人の時間を奪ってしまった。僕がいなくなったら、隼人は目覚めるのかもしれない」

悲しみのどん底にいた時、瞬くんはさびしそうにあたしを見た。

「こはるが隼人を望むなら、僕は……」
「そんなの、絶対に嫌!」

そう言われた瞬間、居てもたってもいられなくなって、あたしは叫んだ。
だって、それはあたしが最も聞きたくなかった言葉だったからだ。

「瞬くん、消えたらダメだよ! お願い! 隼人と瞬くん、どちらも助けさせて!」
「こはる……」

瞬くんがいなくなること。
それは、まるで今までの思い出まで否定されたような気がした。
思い出せば、どんどん涙がこらえきれなくって、やがてこぼれる。

「わがままでごめんね。でも、これだけは譲れないの!」

あたしの決意の固さに、瞬くんは呆気に取られていた。
それでも、心にある気持ちを全て吐き出して、明日を迎えたかった。
しばらく二人とも無言のまま、時間だけが過ぎていく。
だけどーー。

「……こはる。隼人から伝言があるんだ」
「伝言?」

不意の言葉に、あたしは目を丸くする。
瞬くんは何かを噛みしめるようにして言った。

「大丈夫。こはる、大丈夫だ。もう泣かなくていいって……」

その言葉に、胸が熱くなる。
温かい。
心の奥に小さな温かいものが生まれたみたいに。

「俺はここにいる。俺……こんなに起きるってことに、全力出したことはないからさ」

瞬くんは微笑んで、全ての感情をその一言に込める。

「こんなに生きているって思ったことはない!」

それは隼人が、瞬くんとともに生きたがっている証。
そう思ったら、あふれる感情のままに涙がぽろぽろとこぼれた。

「がんばれ! こはるなら、どんな困難にも負けない! 悪い運気なんかに負けるな!」

瞬くんがそう言って、あたしの手を強く握った。
隼人と同じくらいの強さで。
きっと、同じくらいの強い気持ちで叫んだ。

「奇跡に届くまで、全力で走れ!!」
「……うん、負けないよ!! 全力で走り切るよ!!」

あたしはその温もりに突き動かされるように、瞬くんの目をまっすぐに見つめる。
その手を握り返して、あたしは隼人の存在を確かめた。
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