獰猛な竜騎士と草食系悪役令嬢
改めて彼の姿を見れば、先ほど鍛錬していたそのままの姿で、着替えもせずに私を助けに来てくれたんだと気が付いた。
「……こんなの、慣れていますから」
私の声は震えてしまった。
フレデリックはフロリアンのことで糾弾されるのがお決まりになっていて萎縮してしまうけれど、私が何より恐れているのは……フロレンティーナのことだ。
フレデリックはまだ紳士的に振る舞おうとする気持ちがあるけれど、フロレンティーナは私をどこまでも痛めつけたいという思いが透けて見えた。
今にも食さんとしている怯える獲物を前にした肉食獣のように。
「そんなこと、絶対に慣れるな」
ヴィルフリートは真剣な眼差しでそう言い、私は不意に胸がドキッと高鳴った。
……え?
「……あ。悪い。呼ばれた。一人で帰れるな?」
確かに遠くからヴィルフリートの名前を呼ぶ声が聞こえ、彼は頭を掻いていた。そうだった。どう考えても勤務中の鍛錬中だった!
「……はい! ごめんなさい!」
「謝るなよ。ここでは、ありがとうございますだろ?」
ヴィルフリートはそう言うと、慌ただしく走って行った。
「……こんなの、慣れていますから」
私の声は震えてしまった。
フレデリックはフロリアンのことで糾弾されるのがお決まりになっていて萎縮してしまうけれど、私が何より恐れているのは……フロレンティーナのことだ。
フレデリックはまだ紳士的に振る舞おうとする気持ちがあるけれど、フロレンティーナは私をどこまでも痛めつけたいという思いが透けて見えた。
今にも食さんとしている怯える獲物を前にした肉食獣のように。
「そんなこと、絶対に慣れるな」
ヴィルフリートは真剣な眼差しでそう言い、私は不意に胸がドキッと高鳴った。
……え?
「……あ。悪い。呼ばれた。一人で帰れるな?」
確かに遠くからヴィルフリートの名前を呼ぶ声が聞こえ、彼は頭を掻いていた。そうだった。どう考えても勤務中の鍛錬中だった!
「……はい! ごめんなさい!」
「謝るなよ。ここでは、ありがとうございますだろ?」
ヴィルフリートはそう言うと、慌ただしく走って行った。