「魔王の定義」魔王になる運命の私は、その運命にあらがいたい
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俺はジュウド・オーグラン。
騎士団長に任命され、魔王捜索をしながら諸外国からの脅威を防いだり、魔獣の討伐をしたりと忙しい日々を送っている。
そんな俺は、南の辺境伯領にあるど田舎の村で生まれた。南の領地に大きな寒暖差は無く、いつも暖かくて冬も薄い長袖を着ていれば過ごせる場所だ。しかし夏は汗が噴き出るほど暑いため、村の子供たちは皆浅黒い。俺も皆と一緒で浅黒い肌をしている。少し違うのは髪が輝くような金色で、瞳が澄んだ空のような青色だということ。村の大人たちは、成長したら大層な美丈夫になるだろうと言ってくれていた。そんな俺の左腕には花のような痣がある。父さんと母さんはこの痣がきれいだというが、俺はあまり好きではない。だからいつも包帯を巻いて隠していた。
俺が16歳になったある日、王都から騎士がやって来た。騎士は体に『勇者の聖痕』がある者を探しているとそう言った。
『勇者の聖痕』?
確か、太陽のような模様が体にあるとか言う?
俺は自分の左腕を見た。
まさかな……。
俺が勇者なわけがない……よな。
騎士の話を話半分に聞き流して、両親の手伝いをするため畑に向かった。畑では両親が汗を流しながら作業をしていた。
「ジュウド、広場で何かあったの?」
「王都から騎士が来たんだよ。母さん」
「あら、何かあったのかしら?」
「勇者を探しているんだって」
「勇者様を?こんな村で?」
可笑しそうに笑う母を見て、俺も笑った。
やはり俺は勇者ではない。笑う母を見てそう思った。