「魔王の定義」魔王になる運命の私は、その運命にあらがいたい
*
二週間後、騎士がやって来た。
「勇者の確認のため、ジュウドくんには王都に向かっていただきます。よろしいでしょうか?」
「はい。ですが、もしジュウドが勇者でなかったら、その……ひどい目にあったりしませんか?」
瞳に涙を貯めながら母が言った。
「大丈夫です。こちらの勘違いということで、報奨金をたっぷり渡されて帰って来るだけですので心配いりませんよ。旅行に送り出すような気持ちで預けていただけたらと思います」
騎士の話を聞いて父と母が安堵したように見えた。
「そうですか。分かりました。騎士様、息子を宜しくお願いします」
父がそう言って、母と共に頭を下げた。俺もそれに倣うように頭を下げた。
次の日の早朝、涙する母と、嬉しそうに、誇らしげに笑う父に見送られ、王都に向かう馬に跨った。
「父さん、母さん、行ってきます!」
笑顔で俺は王都へと旅だった。